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Beauty > Beauty特集 vol.4 - 続・向島芸者に学ぶ極上の女の心得
先週に引き続き、東京向島の芸者、比奈子さんへのインタビューをお送り致します。今週は、より具体的な美の心がけを伺ってきましたよ!
お仕事柄、毎日髪の毛を結ってらっしゃいますよね?
ヘアダメージはどうケアしているのでしょうか。

毎日、逆毛を立てて髪の毛を結うので、前髪が毛切れして短くなります。これは職業病ですから仕方ありません(笑)。それ以外には、あまり髪の毛は傷まない気がします。染めていないせいかしら…。もちろん、毛先から少しずつクシを入れて、そっと梳かしてから優しくシャンプーするようにしていますし、保湿のために、ヘアクリームをまめにつけたりしています。他のお姐さんは、髪結いさん(美容院)で定期的にトリートメントをしているようですよ。
お化粧のノリがよくなるように心がけていることはありますか?

やっぱり、プラセンタとビタミンの注射かしら(笑)
あと、まめにシートパックをしています。普段より日光に当たった日は美白用のパックを必ず(笑)。飲み過ぎてしまったり、睡眠時間が足りなくて毛穴が目立つときは、蒸しタオルを顔に当てて肌を落ち着かせてからファンデーションを塗ると、お化粧ノリがだいぶ良くなるので試してみてください。
お座敷でのアクシデントへの対処法を教えてください!

アクシデント自体、あまりありません。
以前、お座敷の最中に地震がありまして、その時は「酔っ払っているから、地面が揺れているのか自分が揺れているのかわかりませんね」なんて、皆で楽しんでしまいました。
また、たまにですが、静かにしたいだろうお客様の席で、女の子がおしゃべりしすぎてしまうことがあります。そういうときは「今からしゃべった人は(お酒を)イッキね(笑)」なんて言って、空気が悪くならないように気持ちを伝えるような努力をします。そんなときに限って、自分でしゃべってしまって飲むハメになったりするんですけれど(笑)
とにかく、お座敷はお客様に楽しんでいただく場所ですので、何があっても“楽しく”することでしょうか。
お客様が芸者さんに夢中になるときは、どんなことが決め手だと思われますか?

それは、必ず決まった瞬間なんですよ(笑)。
端から見ている私にも伝わってくるほど、芸者側が本当にお客様を大切に思っているときです。飲み物や食べ物をお出ししたり、膝掛けをかけてあげたりといった動作に愛情が滲み出ると、お客様も本当にうれしそうなんですね。そうやって通じ合えば、その後なんどもいらしてくださったり。水商売は心とは裏腹の世界だと言われることもありますが、そんなことはないとししみじみ思います。
「キレイ」と言われる芸者さん達の共通点を教えてください。

背筋が伸びていること、姿勢が美しいことだと思います。背筋が伸びているお姐さんは、本当に10才以上若く見えるんです。逆に街を歩いている子を見ていて、顔は若いのに背中が丸まっているような子は「もったいない」と思います。
背筋を伸ばすときは、肩甲骨を後ろにひっぱるように意識しています。こうするとなで肩に見えるので、着物も決まるんです(笑)。あとは、あごを上げないようにすること、手の指先を揃えて動かすと女性らしく美しく見えるので気をつけています。
「極上のオンナ」とはどんな人だと思いますか?

一緒にいて、心地のいい女性ではないでしょうか。何を話さなくても、近くに座っているだけでそう思わせる人。今までに私が「素敵な女性だな」と思った人は、みんなそう思わせてくれる人達でした。私も、一緒にいると気持ちがいいと周りの人に思ってもらえる女性になりたいと思っています。いろんな意味でね(笑)

今月は「極上のオンナ」なんて、難しいテーマでお届けしました。いかがでしたでしょうか? 私が考える「極上のオンナ」は美しく、賢く、みんなに好かれ、献身的に世間に尽くし、そして幸せを実感している人、だと思うのです。その点、芸者さんという職業はすごいな、と取材をして改めて感じました。
楽しいお座敷にするためには、自分が楽しむことが大切でしょうし、仕事柄、美しく賢いことは欠かせませんし…。おまけに、芸事に秀でていなくてはいけません。あと、皆さんに声を大にしてお伝えしたいのが、比奈子さんのお辞儀の仕方が本当に美しかったということ! これまであまりお辞儀について考えたことはありませんでしたが、日本伝統の文化として、もっと注目されてもいいのでは、と思いました。あの角度、ていねいな動き、神経のゆき届いた指先の重ね方などをマスターしたら女子力はものすごい上がると思いマス!
比奈子さんに「美しいお辞儀の秘訣はなんですか?」と質問したところ「日本舞踊のおかげかしら…?」とのこと。かなり敷居の高いイメージの「日舞」ですが、それ以後ワタクシ、密かに「挑戦したいな〜」と思い続けているのであります……。
text/空中庭園・松本愛