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Career&Life > Career&Life特集 vol.2 - 漆芸作家の保坂翠さんにインタビュー


漆に魅せられ漆芸作家になった女性にインタビュー!


理由になっていないかもしれませんが、ごく自然になった感じです。もともと絵を描くことが好きで美大に入り大学で漆に出会いました。漆を素材にした作品づくりが楽しくて、大学時代もいろいろな展示を行いました。たくさんの人々が見に来てくれて一緒に話をする時間や、アクセサリーとして自分の漆作品を身につけてもらうことがすごくうれしかったんです。それで、社会人になっても漆の作品は一生続けていこうと自然に思いました。今も年に1〜2回は個展を開催しています。

社会人をスタートしたときには、不安というよりも自分の漆芸に対しての目的や、将来はこうなっていきたいという目標がたくさんあったので、今はそれに向かって邁進している感じです。だから、不安は正直あんまり感じませんね(笑)。もちろん作家だけでは生活していくことは厳しいので、社会人になるときに少し迷いも感じたのですが、漆芸作家の先輩と話をしたりして見本にする人が近くにいたので、ある程度未来が予測できたからそれほど不安ではなかったのかもしれません。
単純に、物づくりが好きだったんです。仕事ではなく趣味にすることもできたのですが、私は個人的趣味では終わらせたくなかった・・・。自分の好きなことを仕事にしたかったんです。今は漆芸を授業に取り入れている高校で先生もしながら、自分の目指す漆芸に取り組んでいます。ただ、この生活が今のまま同じように続いていくかどうかを考えると、ちょっと不安になることもあるのですが、忙しさもあってそれほど考えませんね。


物づくりはもちろん好きですが、自分がいいと思ったものを、人に「いいね!」と共感してもらうこともとてもうれしいのです。そこからコミュニケーションがはじまります。今は、このこともとても大事だと感じています。ただ物を作って自分だけの世界に入っているだけではなくて・・・。

すごく先の未来は分かりません(笑)。今は、個展を多くの人に見てもらって、人々に漆に触れる機会を増やしてもらえればいいと思っています。漆って、「触るとかぶれそう」とか、「取り扱うのが大変そう」とか言われがちなんですけど、そんなことないんですよ。アクセサリーとして身につけたり、オブジェとして楽しんだりはもちろん、お手入れさえ憶えれば漆のお椀で食べるとやはり美味しいと思う。そこから、物を楽しんだり、生活を楽しんだりすることに繋がっていくんだと思います。
今は漆を素材にして作品を作っていることもあり、漆と出会えたことにもとても感謝しているのですが、物づくりをするうえで、将来はもっとさまざまな素材にもチャレンジしていくかもしれません。


高校で教えていると、100円ショップなどのプラスティック容器と割り箸を使って食事をしている生徒の話をよく聞くという保坂さん。そんなとき、漆を若い人にもっと使って欲しいと強く思うそうです。「漆は、日常で使っていいものなんだよ。物に触れる時間をもっと楽しんで!」。できるだけ小さいときから本物に触れることも、人生に価値を持たせることに繋がるんだと感じました。もちろん、大人の今からでも!
