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2004.08.06 UPDATE

漢方で元気になる!
「なんとなく不調」にも効果的
漢方で元気になる!
最近ひそかなブームになっている漢方。しつこい肩こりや便秘、冷え性などの不快な症状や、生理痛やPMSなど女性特有の症状に効果があるみたい。試してみたいけど、東洋医学ってなんだか難しそうだし、費用もかかりそう…。そんなあなた、漢方の基本や薬局活用法を知って、さっそく漢方にトライしてみませんか。
PART01漢方について知りた〜い!
漢方でこんなに元気になりました
不妊と2度の流産を克服しました    (38歳  主婦)
 今年で結婚して9年目になります。なかなか妊娠しなかったので、婦人科で検査したところ、卵管に炎症があることがわかりました。不妊治療の結果、2回妊娠に成功したのですが、2回とも流産し、ショックで治療を続ける意欲もなくしてしまいました。そんなとき、友人から体質を改善する漢方薬を試してみたら、と勧められたのです。つらい治療にまた通う気になれなかったので、だめもとで試してみることにしました。カウンセリングの結果、腎臓が弱く、血流が悪いということで、「六味地黄丸」を中心にいくつかの漢方薬を処方してもらいました。すると、飲み始めて3カ月目に自然妊娠したのです。現在7カ月。過去のつらい経験があるので、出産まで漢方を飲み続けるつもりでいます。こんなに効果があるのなら、もっと早く試してみれば良かったと思っています。
子宮筋腫がなくなりました。     (32歳  会社員)
 20代前半から子宮筋腫に悩まされ、生理痛や生理前の不快感、立ちくらみ、残尿感などからだのあちこちに不調がありました。日常生活にも支障が出るほどだったので、2回も手術で筋腫を取ったのです。にもかかわらず、2年たってまたできてしまいました。そんな時、母から漢方薬がいいらしいと聞いて、飲んでみることに。私の場合、血流を良くして腎臓を強める薬がいいということで、「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」を中心にいくつかの生薬をプラスして、処方してもらいました。
今年2月から飲み始めたのですが、6月の検査で3〜4cmあった筋腫がなくなっていたのです。よく雑誌などで「この薬で病気が消えた!」とか書かれた広告があるじゃないですか。うそくさいと思っていたのですが、こんなことが本当にあるんだと自分でもびっくりしました。体の不調も少しずつなくなってきたので、今後もしばらくは飲み続けるつもりでいます。

漢方入門
「漢方って、なんとなく体に良さそうだし、副作用も少ないみたい…。でも、どんな考え方でなぜ体にいいのか、よくわからない」という方が多いのでは?漢方の考え方や西洋医学との違い、どんな症状に効くのかなどについて、宮城県仙台市にある漢方薬局「北京懐仁堂」の医師、侯 殿昌(コウ デンショウ)先生にお話をうかがいました。

漢方ってどんな考え方に基づいているの?
西洋医学では、まず検査などで不快な症状のもとになっている病気を見つけて、痛みを止めたり、腫瘍を取るなどの対症療法を行います。それに対し東洋医学では、まず症状ありき。その人の症状から体質や体調を見極めて、体の中の原因から改善していくのです。
たとえば、花粉は同じように飛んでいるのに、花粉症になる人とならない人がいるでしょう。かからない人は、それだけ体のバランスが良く体力があるからです。つまり、今花粉症で悩んでいる人も、内臓(肺)を強くしていけば、花粉症にならずにすむということ。私たちは、一日に3食食べていますが、それだけでは体のバランスを保つのに足りないのです。足りない要素を口から取り入れる、漢方は食事と同様に考えてもらえばいいのです。漢方薬に使われている生薬は、すべて草根木皮、虫や海の物、鉱物など自然のものから作られています。
西洋医学では、検査データや画像からの情報が非常に重要です。つまり、病名が同じでデータが同じ人は、基本的に同じ薬を飲むことになるわけですね。東洋医学では、まずカウンセリングで患者さんの症状や生活習慣などを細かく聞き、顔色や舌の状態、おなかの触診などで、まずその人の体質の全体像(証)を判断します。それに合わせて薬を処方するので、同じ病気でも人によって処方される薬は違います。逆に、全く違う病気なのに、同じ薬を飲むということもあるのです。

どんな症状に向いているのですか?
漢方薬は、どんな症状にでも処方できますが、体質を改善することで不快な症状をとっていくので、たくさんの症状がある人は特に効果が感じられると思います。たとえば、東洋医学では、血液の流れが悪くなることをお血(おけつ)といいますが、これによって生理痛や生理不順、冷え、肩こり、腰痛、頭痛、目の下にクマができやすい、シミができやすいなどさまざまな症状が出てきます。この一つ一つの症状に対して薬を処方していると、鎮痛剤、ホルモン剤、美白化粧品といろんな薬が必要になります。でも、自分の体質に合った、血流を改善する漢方薬なら、1つですべてに効くというわけです。ですから、特に病気ではないけれど、ストレスなどで心身ともに調子が悪い、今までいろんな薬を試したけれど、なかなか効かない、という人は、一度試してみるといいと思います。

西洋医学の治療と併用してもいいの?
漢方薬も、もちろん万能というわけではありません。症状が多い、重い場合には、改善するまでに時間がかかることもありますし、体質に合わない薬を飲んでも、あまり効果があらわれません。ですから、即効性のある西洋医学と組み合わせればいいのです。たとえばニキビ。内臓や代謝が悪いとできやすくなりますが、炎症を起こしている時にはまず抗生物質や抗菌剤を。とりあえず炎症を抑えつつ、漢方薬で体質改善をしていけば、いずれニキビのできにくい体質になります。漢方薬は、効果が出るまで時間がかかる代わりに、一度治ってしまえば体質が変わっているのですから、また同じ病気になることは少ないのです。

副作用はないの?
西洋薬にあるような副作用はないと考えていいと思います。今の漢方薬は、だいたい今から1700年前の漢の時代に確立されたもの。それだけの時間を経ているものですから、危険なら現在まで残ることはないでしょう。ただ、たとえば桃を食べてかゆみが出たり、調子が悪くなる人がいますね。同様に、その薬が合わない体質の人もいるので、体質を正しく見極めることが大切となります。

漢方薬には、どんな種類があるの?
現在、日本の薬事法で認定されているのは、生薬で220種類、それを組み合わせた処方が220個あります。また、煎じ薬のほかに、煎じ薬を加工してエキスを顆粒にしたものがあります。煎じ薬の方が、より高い効果を期待できますが、苦くて飲めない、煎じている時間がないという人や旅行や出張時には顆粒薬がおすすめです。

どのくらい飲めば効果が出るの?
飲んですぐに効果が出るものもありますが、体質を改善するという意味では、3〜4カ月は続けてみてほしいですね。1カ月飲んで効かないといって、他の薬に変えたり、やめてしまう人がいますが、もう少し飲めば効果が出るのにもったいないと思います。

値段はどのくらい?
私の店では、目安として煎じ薬で一日525円〜840円、顆粒薬で一日420円〜735円としていますが、あくまで目安です。「1日300円までしか出せない」、「いくらでも出すから早く治したい」など言っていただければ、それに合わせて調合します。値段が安くても効果がありますが、やはり高い薬に比べると、効果が出てくるのに時間はかかるかもしれません。
また、保険診療を行っている病院で処方してもらえば保険がききますが、処方にはある程度限界があります。

侯 殿昌先生
侯 殿昌先生
中国山東省生まれ。1985年、維坊医学院臨床医療学部卒業後、94年に来日、東北大学医学部に留学、同大学院医学研究科博士課程修了後、北京懐仁堂漢方薬局開設。現在、仙台店、福島店、山形店にてカウンセリングを担当。中医師。医学博士。
 

漢方薬のこと、少しわかってきました。
では、どういう診察や基準で薬が処方されるのでしょうか?

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