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| 子宮内膜症の三大症状は、「月経痛」「慢性の腹痛」「不妊」。ある程度は誰でも経験する月経痛ですが、子宮内膜症の場合はだんだんに痛みが強くなってくるのが特徴です。鎮痛剤も効かなかったり、寝込んでしまう、救急車で運ばれるほどの痛みがある場合も。 また、出血をくり返して癒着を起こすと、排便やセックスの際に癒着した部分が引きつって痛むことがあります。ひどくなると、月経時以外でも、下腹部痛や腰痛があり、日常生活にも支障が出てきます。ただ、痛みと病気の進行は比例せず、さほど広がっていなくても痛む人もいれば、かなり進行しているのに、痛みはひどくない人もいます。 さらに、不妊も症状の一つ。不妊症で病院を訪れる女性の約半数に子宮内膜症があるともいわれています。もちろん、妊娠出産している人も大勢いますが、癒着によって子宮や卵管の働きが悪くなるなど、不妊と深い関係があることははっきりしています。 「不妊の相談で病院にいらして、子宮内膜症が見つかる方も多いですね。また月経痛は、誰にでもありますから、病気だと思わずに痛みを我慢しているケースも多いようです。月経痛が徐々に強くなってきている場合は、要注意です」(鬼怒川先生) |
| 症状 | 内容 |
| 月経痛 | 差し込むような腰の痛みが、だんだんひどくなる。 |
| 慢性の腹痛 | 月経に関係なく、下腹部や腰に痛みがある。 |
| 性交痛 | セックスのたびに、下腹部に痛みがある。 |
| 排便痛 | 排便時に、下腹部に痛みがある。 |
| 不妊 | 避妊せず、通常の夫婦生活を送っているのに、1年過ぎても妊娠しない。 |
子宮内膜症は、閉経すれば自然に消退してきますが、それ以外に完治する方法は、子宮と卵巣をとってしまうしかありません。そのため、ほとんどの場合は、その人の「年齢や症状の程度、今すぐ妊娠を希望するのか、いずれ妊娠希望しているのか」などを考慮したうえで、一番いい治療方法を選択し、病気とうまく付き合っていかなければなりません。 治療法としては、痛みを抑える鎮痛剤や漢方薬のほか、最近よく使われているのが低用量ピル。ピルによって妊娠しているのと同じ状態をつくるため、出血量が減り、痛みもかなり軽くなるケースが多くなります。その他、ホルモン療法で閉経と同じ状態をつくり出し、月経を止める方法「偽閉経療法」もありますが、副作用として更年期と同様の症状があるため、半年治療したら、半年休むという方法で治療します。 |
| 治療法 | 概要 | |
| 薬 物 療 法 |
鎮痛剤 | 月経痛などの痛みをコントロールするが、効果のない人も。 |
| 漢方薬 | 症状を和らげてくれることはあるが、病気をなくすことは難しい。 | |
| ピル | 人工的に妊娠と同様の状況をつくり、症状を軽くする。低用量ピルであれば、副作用も少ないが、妊娠希望の人には向かない。 | |
| 偽閉経療法 | 子宮内膜症の発育を促進する卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌を抑えて閉経状態をつくることで、病気の進行を止め、病巣を小さくする。更年期障害のような症状が現れるため、最長で6ヶ月続けたら、6カ月休む。妊娠を望む場合、休薬中に妊娠するようにする。 | |
| 手 術 療 法 |
根治療法保存療法 | 開腹手術で、子宮と卵巣を全摘する。症状が非常に重く、将来妊娠を希望しない場合に限られる。 |
| 保存療法 | 病巣だけをとり、臓器の癒着をはがして子宮と卵巣は残す。妊娠は可能だが、再発する可能性もある。最近では、負担の少ない腹腔鏡下手術の技術が進み、開腹しない場合が多い。 | |
| 「低用量ピルはおすすめですが、すぐに妊娠を希望されている方には使えません。その場合は、半年だけ偽閉経療法を行ったり、腹腔鏡下手術で癒着をはがしたり患部だけを摘出したりして、なるべく早く妊娠するための方法をとります。担当の医師に、自分がどうしたいのかをしっかりと伝えて、治療方法を選択しましょう。子宮内膜症を防ぐ方法はありませんが、若いうちから婦人科検診を受けていれば、ひどくなる前にある程度進行を遅らせることはできます。子宮内膜症もそうですが、最近、若い女性に子宮がんの原因であるヒトパピロマウィルスが見つかる例が増えています。ぜひ若い方にも定期的に婦人科検診を受けてほしいですね」(鬼怒川先生) |
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