健康

【医師監修】依存症 女性のこころとからだ事典

■記事監修医師
・女性のこころとからだ事典 こころ編 記事監修
臨床心理士
東京カウンセリングセンタ ー所長。カウンセリング歴20数年
菅野 泰蔵 先生
 
精神科医
医療法人菅野愛生会副理事長、 緑ヶ丘病院医局長
菅野 庸 先生

 

健康 辞典 依存症 女性のこころとからだ事典

依存症
アルコール、薬物などが一般的ですが、最近では、ギャンブル、買いものなども依存症として扱われています。困ったと感じた人の、早い時期での相談が依存症の早期発見、早期治療につながります。
依存症
●依存症ってどんな病気?

依存症は、昔「中毒」と言われていた様態です。現在では「依存症」となっているわけですが、それは「心理的な依存」とみなされるようになったからです。誰でも何かしらに依存しているものだとは思いますが、程度をこえてしまうと「依存症」に。

アルコール、薬物などが、一般的ですが、最近では、ギャンブル、買いものなども依存症に。これはまさに「わかっちゃいるけど、やめられない」という状態です。アルコール、薬物などは、その結果、身体のほうにも障害が出てくることになり、妄想や幻覚を訴えるようにもなります。

●どんな人が「依存症」になりやすい?

基本的には能力の高い人びとですので、先ほど述べたようなことさえやらなければ、ごく普通といえます。ギャンブルや買いものにはまると、金銭的に破産状態になって、生活的に取り返しのつかない状態になってしまうことも多いようです。

最近では若い女性の間で、カードによる自己破産が増えています。ギャンブル依存もまた、サラ金などの借金がかさみ、自己破産し、逃げ回らなければならなくなります。過酷な現実と孤独の中で、「それを考えなくてもいいような時間を持ちたい」、「そこから逃避したい」となるのでしょう。

アルコールや薬を摂取したり、大金を賭けたり、ブランド品を買っていれば、小さくなった自分が大きくなったような錯覚をえられます。それは快感ですが、そのことで現実の何が変わるわけではありません。醒めてしまうとまた、変わりばえのない厳しい現実が待っており、また気持ちがめいってしまうのです。「自分の能力はこんなものではない」、「自分の人生はこんなはずではない」というプライドが、強ければ強いほど、ますます焦って不安に。それから逃げるためにまた、というくり返しになるのです。

【依存症になりやすいタイプ】

 ・ 現実に満足していない人
 ・ 自分の能力はこんなものではないと思っている人
 ・ 自分の人生に焦りを感じている人
 ・ プライドが高い人

●依存症の予防と対処法

依存症の人にとっては、自助グループが一番の支えになるようです。グループと平行してカウンセリングをするか、グループの後にカウンセリングを受けるのがいいでしょう。

illustration/Tomoe Sasaki

関連記事

ページ上部へ戻る