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トラウマと心のケアPART5 女性のこころとからだ事典

現在27歳になるAimeeさんは、ごく普通の日本の家庭に育ち、高校卒業後にアメリカへ留学しました。そこでいくつもの犯罪被害に遭い、23歳でPTSDを発症。失語症やパニック障害、うつ病などさまざまな症状に苦しめられ、自殺未遂や入院も経験しています。現在も、アメリカのシアトルで働きながら、PTSDによる症状と闘っています。

そんなAimeeさんが、同様の病気の人の力になればと、自らの体験をもとにPTSDに関するサイトを開設。PTSDについてはもちろん、アメリカでの治療法や薬、被害者の人権、犯罪の予防や対処法、自殺願望撃退法などについても詳しく解説しています。ここでは、自らの経験の一部を公開してくれました。
詳しくは、http://www.angelfire.com/in/PTSDinfo/ へ。

●アメリカで数かずの犯罪被害に遭う
日本の高校を卒業してアメリカへ留学したのですが、親友の自殺を目撃したり、強盗、デートレイプなどさまざまな犯罪被害に遭ってしまいました。本格的にPTSDを発病したのは、23歳のとき。アルバイト先の会社社長に長い間監禁、レイプされるという事件にまきこまれてしまったのです。その直後から、さまざまな症状に苦しむようになりました。しかしそのときは、まさか自分がPTSDという病気になっているとは思わず、自力で切り抜けられるだろうと思って適当にやり過ごしていました。
● PTSDを発症し、自殺未遂も
23歳の監禁事件の直後、私は精神的ショックから、しばらくの間口がきけなくなってしまいました。その後は、震え、息苦しさ、めまいなどのパニック症状に襲われたり、毎晩の悪夢に苦しめられるようになります。当時心理学を勉強していたので、PTSDという病気があることも知っていました。でも、この時点では「事件の疲れだろう」とやり過ごし、まさか自分がPTSDだとはまったく考えなかったのです。

その後、突然失神したり、パニックの発作がひどくなり、一歩も外出できなくなってしまいました。そして、とうとう睡眠薬で自殺未遂を図り、病院に担ぎこまれたのです。

私の場合、監禁事件の直後にPTSDの症状がありましたが、まさか自分がそういう病気になっていたとは思いませんでした。それまでも、強盗やレイプなどの事件に遭ったにもかかわらず、普通に生活していたからです。「今回も大丈夫、自分で切り抜けられる」と思っていたのです。

事件の約1ヶ月後に、カウンセラーを訪ねますが、カウンセラーのたらい回しにあったりして、薬はもらったもののほとんど効果はありませんでした。 <

● PTSDの治療に本格的に取り組む
私が本格的にPTSDの治療に乗り出したのは、事件から約2年後。アメリカでの永住権ビザを取得し、このままアメリカに住むには、どうしても病気を克服しなければならないと考えたからです。

カウンセリングはもちろん、あらゆる薬、EMDR(左右の眼球運動を行なうトラウマ治療の一つ)、トークセラピーなど、治療につながりそうなものは全部試しました。しかし改善がみられず、ついに自殺未遂。2週間ほど精神病院に入院し、カウンセリング、グループセラピー、アートセラピーなどを行い、たくさんの友だちができ、ずいぶん救われました

● 自殺を考えている人へ
重度のうつ病の症状のひとつに、自殺願望があります。これは、一時的な病気の症状。それに負けて死んでしまったら、もったいないですよね。私も、何度か自殺未遂行為をして、たくさんの大切な人の心を傷つけてしまいました。

生きるエネルギーとは、知的・体的好奇心だと思うのです。あなたはやってみたいこと、もう全部やってしまいましたか? 私には、まだ体験してみたいことがたくさんあるのです。そう思うと死ぬのはもったいないですよね。死にたいときの対策は「人と話す」しかありません。もしそれ以外の死神撃退法があったら、教えてほしいな、と思います。

私を救ってくれた医師のことば
私が入院中、ある医師が以下のようなことを言ってくれました。 「神経症と糖尿病はまったく同じ病気だ。ただ、いかれちゃった場所が違うだけで、ずっと薬を飲んでいかないといけないし、仕事に支障が出ることもあるし、具合が悪い日もある。(中略)糖尿病患者に”なまけ者だ、食事内容が悪かったんだから病気になるんだ、なんで薬に頼るんだ”と怒っても仕方がないように、神経症患者に”なまけ者だ、心がなまっているから病気になるんだ、なんでささいなことで落ちこむんだ!”と怒っても仕方ないんだよ」

そして、この言葉が私の神経症に対する考え方をまったく変えてくれたのです。離婚後、インターネットで知り合った女性と住み始めました。何とか安定した仕事にもつき、安定していたときに、またレイプの被害にあってしまいました。でも離婚のおかげで自殺願望が減ってきた気がします。ただうつとパニックは相変わらずですが…。

text/Mami Kakuta