【医師監修】トラウマと心のケア PTSD PART2-2 女性のこころとからだ事典

■記事監修医師 武蔵野大学 人間科学部 人間科学科 教授 (学長) 臨床心理士、精神科医、医学博士 小西 聖子 先生
 
●トラウマ体験後に起こるPTSD以外の症状
ショッキングな体験をしたからといって、その後に出る精神障害が必ずしもPTSDというわけではありません。以下は、PTSD以外のトラウマ体験後に出やすい症状で、PTSDとあわせて出ることの多い症状です。 ○抑うつ症状……毎日が憂うつで、何をしても楽しくない。食欲がなく、眠れないなどの症状が出る。 ○解離性障害……一時的、継続的に記憶がなくなってしまう。自分が自分の体を離れて自分を見ているように感じる離人症や感情の麻痺、多重人格障害なども含まれる。 ○一時的な錯乱状態……幻覚や妄想などの症状も。 ○不安障害……漠然とした不安がつづく。突然、めまいや呼吸困難などを起こすパニック障害も含まれる。 ○さまざまな身体症状……頭痛や腹痛、下痢、不眠、めまいなど全身にさまざまな不快症状が。 ○精神的持病の悪化……たとえば元来うつぎみの人はうつ病になったり、以前に不登校だった子どもがまた不登校になってしまうなど。 ○アルコールや薬物の乱用
●トラウマ体験後の感情や心理状態< PTSDにかぎらず、トラウマ体験後(特に犯罪被害)にみられがちな感情や心理状態として、以下のようなものがあります。 ○恥……自分が被害にあったにもかかわらず、恥ずかしいと強く感じてしまう。 ○自責……本人にまったく責任はないのに、自責の念にかられてしまう。 ○服従……無力になり自分を卑下してしまう。自分を大切にできなくなってしまう。 ○加害者に対する病的な憎悪……病的な憎悪を加害者に向けてしまう。 ○汚れてしまった感じ……特にレイプ被害の場合、自分が汚れてしまった感じをもってしまう。 ○性的抑制……性欲を失ったり、性的関係が持てなくなる。逆に性的な活動が亢進することも。 ○あきらめ……過去にも未来にも関心がなくなり、絶望してあきらめてしまう。
text/Mami Kakuta illustration/Tomoe Sasaki
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