健康
10.32014
【医師監修】オンナのカラダ、常識度チェック|目からウロコ!? オンナのカラダ新常識|女性 健康
記事監修医師
帝京大学医学部卒業
いけした女性クリニック銀座 院長
池下 育子 先生
帝京大学医学部卒業
いけした女性クリニック銀座 院長
池下 育子 先生
オンナのカラダに関する以下の12の項目について、「○」か「×」で答えてください。
vol.1でトライしてもらった「オンナのカラダ新常識テスト」、いかがでしたか?今回は、「婦人科編」の各項目について解説します。
男性に比べて、冷えやすい女性のカラダ。そして、冷えで最もダメージを受けやすいのは子宮と卵巣です。
女性に多い脂肪は、あまり熱を発生しないので、温度が低め。一度冷えると、温まるまで時間がかかります。また、男性に比べて筋肉量が少ないので、熱を作り出す力が弱いことも、冷えやすい原因のひとつ。
しかも、ミニスカートやローライズパンツ、タンクトップなどの薄着や冷たい飲み物・食べ物、夏のエアコンなどで、今や一年中冷やしモード。さらに、ストレスや疲労、座りっぱなし・立ちっぱなしの姿勢も、血流が悪くなり冷えてしまいます。
妊娠・出産に備えて多くの血液を必要としている子宮は、血流が悪くなると、すぐに冷えた状態に。放っておくと月経痛や月経不順、さらには不妊やホルモンバランスの乱れにつながるので、気をつけて。
子宮頸がんの原因といわれているのは、男性器の分泌物などに含まれる「ヒトパピローマウィルス」。なので、大勢とセックス経験がある人ほど発症しやすいのはホント。また、「初めてセックスした年齢が低い」ことも、リスクファクターの一つ。といっても、この病気に感染した人が、皆早くにセックス経験があったとか、多くのセックスパートナーがいるということではありません。
一度でもセックスの経験があれば、誰でも病気にかかる可能性はあります。
基礎体温や生理と同じく、おりものの量や色、性質も、ホルモンの働きで変化します。
ほとんどの女性は、排卵の4~5日前からおりものの量が増え、卵の白身のようなドロッとしたものが出ます。排卵が終わると白っぽくなり、生理が近づくと、だんだんニオイが強くなってくるのが普通。毎月観察を続けていれば、自分のおりもののリズムもつかめてくるはず。
ただし、きっかりした排卵日は、病院で調べないと正確にはわからないので、避妊に応用するのは危険。基礎体温を測れば、より正確です。
太り過ぎも妊娠しにくいのですが、それ以上に急激にやせた場合は妊娠しくいことがわかっています。
極端なダイエットなどで急激にやせると、女性ホルモンの分泌が減少し、排卵がなくなったり、生理が止まってしまうことに。これを放っておくと、いざ子どもがほしいと思っても、すぐに治すのは難しいのです。やせて美しくなるのはいいのですが、生理に異常があれば、早めに婦人科を受診しましょう。
vol.3では、ストレスに関する常識とキレイな腸がいかに大切か、についてを紹介します。
女性ホルモンの分泌をコントロールしている脳の視床下部は、とてもストレスの影響を受けやすい場所。そのため、強いストレスを受けると、すぐにコントロールタワーが混乱して、女性ホルモンの分泌が乱れてしまうのです。
さらに、ホルモン中枢のすぐ隣には自律神経や免疫機能のほか、体温や食欲を調節する中枢もあり、こちらも影響を受けて乱れてしまいます。ストレスや不規則な生活などで自律神経が乱れた場合も、女性ホルモンが影響を受けてバランスを崩してしまうのです。
ストレスが続くと、月経が不順になったり止まってしまうのは、このためです。
ストレスというと、いつも悪者扱いですが、必ずしもそうではないのです。たとえば、大きな会議で自分の企画をプレゼンテーションするよう言われたとします。プレッシャーではあるけれど、「認めてもらえたんだ、がんばろう」と思えれば、自分にとってはプラスに働くハズ。多少のストレスは、前向きに捉えたいものですね。
一方、「私は全然ストレスがない」と考えている人も危険。がんばり屋さんで、かなりのストレスがあるのに、自分で気づいていないだけかもしれません。まずは、自分がストレスを感じていることに気づき、リラックスすることが大切です。
私たちの腸には、百種類以上の細菌がいますが、大きく分けると「善玉菌」、「悪玉菌」、状況によって善玉にも悪玉にもなる「日和見菌」の3種類。
腸をキレイにしてくれる善玉菌には、元気になり、美容にも効くビタミンを作り出すほか、免疫力を高めてくれる力も。だから、善玉菌が多いと、風邪などをひきにくく、ひいても早く回復するし、がんに対する抵抗力も強まるというワケ。さらに便秘することもなくなります。
善玉菌を増やすには、ヨーグルトなどの乳酸菌を多く摂り、規則正しい生活を送るのがベスト。美容と健康のために、キレイな腸を目指しましょ。
腸内の壁に長年たまっている便が宿便だといわれていますが、医学的にはそういう便はないというのがホント。
腸の内側は、ぜん動運動が起こると、同じ場所が山になったり谷になったりするので、一カ所に便がたまることはありません。また、腸管粘膜の細胞も常に新陳代謝をしてはがれていくので、腸内に便がこびりつく可能性もなし。
あえていうなら、大腸内に長い間残っていたり、直腸の出口付近でふたをしている便のことを指すのかもしれません。
いよいよ最終回の今回は、オンナのカラダ新常識の「その他」についての解説と、あなたの常識度の判定結果を発表します。
避妊にほぼ100%効果のある低用量ピルですが、実は避妊以外にもいくつかの効用があります。毛深さを解消してくれることも、そのひとつ。もちろんすべての人に効くわけではありませんが、ホルモンバランスが悪く、男性ホルモンの影響で毛深かったりニキビが多い場合には、数ヵ月で効果が出ることが多いようです。
その他に、子宮筋腫や子宮内膜症が原因で生理時出血量が多いケースや生理不順、ひどい生理痛に悩む人にも効果大。避妊以外にもさまざまな効用がある低用量ピルは、今や大人の女の常識です。
少量のアルコールを飲み、ホロ酔いでベッドに入るのは、気持ちのいいもの。でも、お酒を飲んで寝ると、数時間後に目が覚めたりして、眠りの質を低下させます。
寝酒を習慣にすると、だんだんに同じ量では効き目がなくなってきます。依存性もあるので、眠るためにお酒を飲むのはやめるべき。かわりに、ぬるめのお湯にゆっくり浸かったり、アロマを焚いて心地よい音楽を聞くなど、リラックスタイムを設けて。体内リズムを整えるために、朝起きたらすぐに日光を浴びるのもおすすめです。
10~20代で約6割、40代では約8割の人がかかっているといわれる歯周病。歯と歯茎の間にポケット(溝)ができて細菌がたまり、少しずつ炎症が進んで、やがて歯を支える骨を溶かしてしまいます。
病気が進むと、口臭がひどくなるのはもちろん、細菌が唾液や血液にのって全身に行きわたり、心臓病や動脈硬化、肺炎に関係したり、糖尿病を悪化させるケースも。また、早産や低体重児出産にも関係があるといいます。ちなみにアメリカでは、「ブラッシングすべきか、それとも死か」というこわ~いキャンペーンフレーズがあったとか。
水虫患者の約半数は女性といわれています。水虫が好きなのは、適度な温度と湿度。ストッキングとパンプスで1日過ごして汗をかいた足や、ブーツで蒸れた足は、絶好の棲家というワケ。
また、スポーツクラブやエステサロン、温泉などで感染する可能性も大。足は常に清潔にして乾燥させ、スポーツクラブなどから帰ったら、入浴を済ませていても、足だけは石けんで洗いましょう。
今回ご紹介したのは、全12問。そのうち何問正解でしたか?正解した数であなたの「オンナのカラダ新常識度」を判定します!
う~ん、もうちょっと常識を磨いておかないと、このままではまずいかも。カラダにいいと思ってしていることが逆効果なんてこともあるかもしれませんよ。
そこそこの常識はありますが、もうちょっと積極的に知識を仕入れておきましょう。自分にも、大切な人にも役に立つ日がくるはずです。
あと一歩でした。健康問題には、かなり興味を持っているようですね。健康はすべての資本。雑誌や新聞などで、さらに情報を仕入れておくことをおすすめします。
すばらしい!全問正解のあなたはかなりの健康通。自分の健康維持にも、気を使っているに違いありません。知識を日常生活に生かして、がんばりましょう。
取材・文/角田真美
WJ相談室health担当(カラダ相談室)でおなじみのいけした女性クリニック銀座(旧池下レディースクリニック銀座)院長。東京都立築地産院産婦人科医長を経て、現職。婦人科のみならず女性の心身のトラブル全般に取り組む。
いけした女性クリニック銀座
〒104-0061
東京都中央区銀座2-8-4 泰明ビル3F
TEL:03-3562-1966
FAX:03-3562-1960
東京都中央区銀座2-8-4 泰明ビル3F
TEL:03-3562-1966
FAX:03-3562-1960
Copyright © ウーマンジャパン