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ウーマンジャパン20周年記念特別企画 『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』 デロリス役の森公美子さんインタビュー

20th特別企画『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』デロリス役の森公美子さんが涙ながらに語る!「死ぬまでにこれほどのミュージカルにはもう出会えないかも」

2014年の日本初演で大好評のミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』。
ウーピー・ゴールドバーク主演で大ヒットした同名映画のミュージカル化です。

その初演でヒロイン・デロリスを演じた森公美子さんは、第40回菊田一夫演劇賞を受賞し話題となりました。

作品は高評価を受け、すぐに再演が決定し今回3回目の再演。

人生最大の“当り役”に出会えたと言う森公美子さんに、体当たりで臨む様子を詳しく伺いました。

森さんにとってこの作品は“30年目の奇跡”なんて言われていますが?

そうなんですよ!30年前に帝国劇場でアンサンブルキャストからスタートして、少しずつ役をいただくようになって、30年目にしてやっと主役をつとめさせていただく事になりました。
アンサンブルの時は2列目だったカーテンコールが、『天使にラブ・ソングを』では真ん中に立てたことは本当に有難い奇跡です。
長く続けていればいつかはこんなことがあるんだから、一生懸命ひとつの事を頑張るのは大切なのかもなぁと実感しました。

しかも今作(初演)で、菊田一夫演劇賞を受賞されましたね。

ドッキリかと思いましたよ!「受賞したよ」と言われても、「またまた~、授賞式に行くまで信じない」と言い張ってました(笑)授賞式に誰を呼ぶかという話になって、やっと慌てふためきましたね。こんなチャンスを与えてくださった皆さまに本当に感謝ですね。

森さんにとって『天使にラブ・ソングを』という舞台はどういう位置づけでしょう?

主演という重荷を背負い、たいへんな試練となる作品でした。50歳を過ぎて、冒険はせず現状のままでいられたら……なんて考えていたんですが、30年目にしてこの試練がきてしまった。

しかも乗り越えることができて、すぐ再演まで決まりました。まだまだ夢は叶うんだなって思いましたよ!

この作品に出会えたことで、未来の可能性に対して消極的になっていた私が、自分さえしっかりしていれば常にステップアップしていけるんだと悟りました。観劇した友達も「私もやりたかった事をもう一度見直してみる!」と言ってくれたんです。
私の舞台に友人が刺激を受け、それにまた私も刺激を受けました。私にもまだ可能性はあるし、世の同年代の女性も「私はもういいの」なんて言わず、どんどん挑戦できますよ!

自分が一生懸命やれば、新しい自分になり、その新しい自分も一生懸命やれば、また違う自分が発見できる。そんなふうに、人は何かに対して常に挑戦的でなくてはいけないんだろうな。果たして死ぬまでにこれだけのミュージカルにまた出会えるだろうかと思うくらいの良い作品です。

正に劇中のデロリスの心境ということですね。デロリスも悩みながら、夢を追っていますよね。

そう、歌手を目指してたくさん悩んでる!
そんなデロリスがシスターたちに歌を教えることで、全員が変わっていきます。
それまで誰かに望まれることなんてなかったデロリスが、歌を通して「私、望まれてる?」と思い、それだけで人生がどんどん変わっていくんですよ。

森さんも長年歌われてきて、歌のパワーを感じているのではありませんか?

歌の力ってものすごいんです。東日本大震災後に仮設住宅の方々と歌った時に、一生懸命歌いながら涙を流される方がいたんですよ。
その姿が、デロリスに感化されて歌うシスターたちとリンクしたんです。
一生懸命歌ってくださる気持ちや、音楽の力というのは、計り知れなく大きいなと実感しています。

お客様のなかには「映画よりもストーリーが入ってきて、ものすごく力を貰った」と仰ってくださる方もいて、ミュージカルという生の舞台を共演者・スタッフの皆さんと一緒に作り上げるからこそのパワーなんでしょうか。

観に来られる方に、この「天使にラブソングを」の世界観にどっぷり浸っていただきたいですね

ええ。この舞台の一員となって一緒に歌って踊っていただけたら、すごく心が温かくなり、人に笑顔でいようと思えますよ。
デロリスによって修道院長が変わり、周りのみんなも変わり、デロリス本人もまた変わっていく……その様を見ていただくと、自分の中にひとつの小さな優しさが生まれるんじゃないかな。

大人も子供も思いきり楽しめるミュージカルですし、あまり構えず、何の準備もなくただ劇場に来てくださるだけでいいんです。
最近新しいあだ名が出来て(笑) 「人間パワースポット」って呼ばれてるんです。
今回もいつも以上にハッピーオーラをいっぱい出しますので、ぜひそれを吸い取って元気になって帰って行ってもらえたら嬉しいです。

 
 

還暦を迎え、舞台からコンサート、テレビ出演と大活躍の森公美子さんにその溢れる“元気と美の秘密(秘訣)”を伺いました!

「天使にラブソングを~シスター アクト~」を届けることが沖縄のおばあが教えてくれた
「ぬちぐすい/ぬち(=命)ぐすい(=薬)」
になればと語る、当たり役への熱い思いと還暦を迎え、なおも精力的に舞台からコンサート、テレビ出演とエンターテインメント界での活動の輪を広げていく 森公美子さんにその溢れる“元気と美の秘密(秘訣)”を伺いました。

Wキャストとはいえ、主演としてほぼ毎日の生の舞台を勤めあげるって大変なことですよね。その元気パワーと美の秘密(秘訣)とは何でしょうか?

実は私、未熟児で産まれたんですよ!それがこんなに大きく育つとはね(笑)
わざわざ劇場に足を運んで下さるお客様がいらっしゃるのに、舞台に穴をあける訳にはいきませんから、健康管理にはひと一倍気をつけてます。
以前出演した舞台で、ケガをして肋骨を折ったことがありましたが、その時も休まず舞台に立ち続けました。
もし私が舞台に立てないと、キャストだけでなく、スタッフさんはじめ一緒にこの舞台を作り上げてくれてる多くの皆さんに迷惑かけてしまいますからね。
そういう意味で毎公演命がけですよ。

と言っても、特に健康管理で難しいことなんて何もしていないんですよ(笑)。

まあひとつ言えることは身体を作っているのは、食べ物ですから食事面には特に配慮してます。
若いうちはエネルギー源としての意味合いも大きかったので「食べたいものを頂く」ことが多かったのですが、最近は身体に必要なものを
補うための食事を心がけてます。

これも難しいことではなく、身体が欲しているものって自身の身体が教えてくれるのでその声に耳を傾けるだけなんですよ。
例えば、フルーツが欲しいなって思う時は、風邪引きそうな時で身体がビタミンを欲していたんだなって後から気づくこととかないですか?

最近ではお腹がすいたら、空腹を満たすだけでなく、一拍おいて「自分会議」を開いて身体からの声を聞くようにしてますが…決して痩せては居ません(笑)

森さんというと食に関しての知識や情報に長けていて 業界きっての美食家でもありますし、料理上手としても有名ですが最近ハマッている食材などありますか?

こう見えて仙台の老舗旅館の娘でして(笑)
幼い頃から板場を遊び場にしてて 板さんに可愛がってもらってました。
食への興味や探究心=食いしん坊 になったのも この頃からの影響かな?
好きが高じて 調理師免許も取得しちゃったんですよ。

旅館の板場って、普通の家庭ではお目にかかれない食材があったりその大事な食材をお客様のことを思い 料理に向き合う 板長の姿勢に感動したものです。
お客様のお帰りのお時間に合わせお食事の準備をするのが旅館のもっとうでしたし、温かいお料理は温かく、揚げたての天ぷらやステーキはお客様の目の前で調理していました。冷えた天ぷらはやっぱり出せませんからね!!
何が一番美味しい状態か?板前さん達はいつも考えていました。
それが今の私の食事の取り方に繋がっていると思います。

今は農業の技術が進み 通年安定してあらゆるものが手に入りやすいですが、あの頃は旬の食材をあの手この手で色んなお料理にしてしまう板前さんを魔法使いのように 憧れを持って眺めていました。

実家の旅館は、プロレス興行の際や相撲の巡業時の宿として長期滞在して頂くこともありましたので、旬の栄養価の高いものを選手の皆さんに飽きずに美味しく召し上がっていただくのに苦労してたと思います。

今思えば、四季ある日本に生まれたからこそ、旬のものを頂くことが身体に大切なことを幼い頃から叩き込まれていたのかのしれませんね。
「門前の小僧~」方式の食の英才教育っていうんでしょうかね?(笑)

今は農業の技術が進み食材も安定して店頭に並んでありがたい事なんですが、身体は季節感求めてると思うんですよね。
こういうのを滋味っていうのかしら?

旬のものは栄養価が高く、収穫量も多いので安価ですから是非みなさんにも沢山その時の旬の味を美味しく召し上がっていただきたいと思います。

森さんの健康と美を支えているのは「食」にあり!ということですね。日本の四季(気候)にあった“旬”と

食事って食べる事って書きますよね。
昨今は食事ではなく個食(個人+食事)と呼ばれてまけど、一人で食べるとしても私は決して手は抜きません。

一人でも楽しく食べるために、時には手の込んだ料理を自分のために作る事もあります。
個食でも濃食を心掛けてます!
濃食だと、自分に足りない栄養の事だけを考え、時にはレバニラで鉄分を補ったり、むくみを取るために冬瓜を使った料理を考えてみたりと、家族や友人との食事と違って自分だけの料理を作ったりします。
が、時にはコンビニご飯で済ます時もあるんですよね。

「ぬちぐすい」という沖縄の言葉が好きで
「ぬち」=命
「ぐすい」=薬

「命の薬」とは、例えば母親の愛情であったり、美味しい料理、人の優しさなど・・・
心の中が暖かくなって癒されるような出来事をさす言葉なんです。

私の「シスアク」も みなさんの「ぬちぐすい」になりたいなって思ってるんです。

森公美子 還暦の野望なんですよ。
心を満たす舞台をお届けしまので、お腹すかせてきて下さいね!

森公美子さんからウーマンジャパンへのメッセージ動画を頂きました!



 

◆森公美子さんプロフィール宮城県出身。昭和音楽短期大学卒業。1982年『修道女アンジェリカ」でオペラデビュー。翌年『ナイン』でミュージカルデビュー。97年オリジナル版『レ・ミゼラブル』からマダム・テナルディエ役を演じている。舞台『天使にラブソングを〜シスターアクト〜』『ゴースト』地球ゴージャス『Xday』『海盗セブン』 他、テレビなど多方面で活躍。第40回菊田一夫演劇賞を受賞

◆ミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』◆
2019年11月15日(金)~12月8日(日) 東急シアターオーブ(東京・渋谷)
※東京公演千穐楽後には富山・静岡・大阪・愛知・福岡・松本で上演予定

詳しくは公式サイトをご覧ください
https://www.tohostage.com/sister_act/

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