健康
10.32014
睡眠クオリティチェック|「睡眠」×「質」=美人の法則|女性 健康
春になると、どういうわけか眠くなるもの。でも、肝心の夜になると寝付けない、忙しくてなかなか睡眠時間を確保できないという人も多いのでは?大切なのは、睡眠時間よりもどれだけ質のいい眠りができているかどうか。今回は「睡眠」×「質」=「キレイ肌の美人」という方程式に基づいて、眠りの質を高めるコツを教えちゃいます!
睡眠が足りないと肌が荒れるだけでなく、集中力の欠如や免疫力の低下、冷えや頭痛など、さまざまなトラブルの原因に。まずは、現在のあなたの睡眠の質はどの程度なのか、チェックしてみましょう。
当てはまるものをチェックしましょう。
睡眠時間は、毎日6時間半以上 | |
布団に入ってから10分程度で眠りにつく | |
多少の物音では目を覚まさない | |
一度寝付くと、途中で目をさますことはほとんどない | |
朝はスッキリ目が覚める | |
朝は食欲がある | |
寝る前はリラックスした時間を過ごしている | |
休日も、睡眠時間は普段の日とあまり変わらない | |
自分の体に合った寝具を使っていると思う | |
寝室は、騒音などもなく眠るのに適した環境だ | |
布団に入ると、周囲のことはほとんど気にならない | |
充分寝ているので、昼間に眠くなることはあまりない |
ぐっすり眠るのが身体にいいことはわかるけど、じゃあ「質のいい眠り」ってどんな眠りなの? 今回は、どんな眠りがベストなのか、「日本一の眠り馬鹿」を自認するスリープアドバイザーの井鍋安弘さんにお話をうかがいました。
長いほどいい、というわけでもないのが、睡眠時間。浅い眠りで長く眠るよりは、短くても熟睡できる方が、疲れがとれることもあります。このカギを握るのが、眠りに入った直後からの3時間。
図のように、眠りにはリズムがあります。就寝後すぐに現れるのが「ノンレム睡眠」で、「脳の眠り」といわれる深い眠り。その後「体の眠り」といわれる浅い眠りの「レム睡眠」となり、これが一晩に4~5回くり返されます。
特に就寝後3時間の一番深いノンレム睡眠で、脳を休ませてメンテナンスをしているため、いかにこの時間に深い眠りを得られるかが大切。そのためには、眠りに入るまでの時間が短いことがポイントです。
「寝る子は育つ」「美人は夜作られる」というのは、ホントの話。というのも、骨を成長させたり、さまざまな細胞に活発に働きかけて、肌の新陳代謝を促してくれる成長ホルモンが最も分泌されるのは夜の10時から午前2時頃。しかも、その分泌量は、ぐっすり眠った場合、横になっただけの場合の3倍だとか。
成長ホルモンには、水分を保つコラーゲンなどのタンパク質の生成を促進する働きや、肌の弾力を保つのに欠かせないヒアルロンサンなどを生成する作用もあります。美肌の再生のためには、夜10時から午前2時の間のゴールデンタイムに、ぐっすりと眠ることがポイントになってくるというワケです。
最近、ちょっとしたレム睡眠で脳を活性化し、ストレスを緩める方法として注目されているのが、「昼寝」です。
いつも就寝する時間から約15時間後、つまり午後2時から3時ころは、誰もが眠くなる時間。許されるのなら、この間に15分程度の昼寝をおすすめします。電車の中で、ちょっと寝ただけでスッキリすることってありますよね。その程度の昼寝は、その後の仕事の効率もあげてくれます。
ただし、昼寝で30分以上寝てしまうとスッキリとは起きられず、夜の不眠にもつながりかねません。昼寝の前に、コーヒーなどでカフェインをとっておくとちょうどいいかもしれませんね。
質の高い眠りを得るためには、勝負は最初の3時間ということがわかりました。では、ストンと眠りに入り、しっかりと眠るための秘訣は?
眠りは、カラダの深部体温と関係しています。朝起きてからさまざまな行動をする日中にかけて体温は高くなり、夜になって一定の温度まで下がると眠くなるのです。
なので、寝る前に軽いストレッチをしたり、ぬるめのお風呂にゆっくりつかると、体の熱が冷めるときに体温も下がって、眠りに入りやすくなります。また、手足が冷えていると眠れないので、冷え性の人は、寝る前に手足をあたためるようにしましょう。
自分に合った寝具は、心地よい眠りを誘ってくれます。寝具選びの際は、必ず試してから、リラックスした状態で眠れる枕やマットを選びたいもの。
日本人の場合、硬いマットや布団がいいと思っている人が多いのですが、体のためにはある程度のやわらかさも必要。お尻や肩甲骨の部分もサポートしてくれるものがベストです。毎朝、体がむくんでいたら、それは寝具が合っていない証拠なので、見直してみましょう。
そして、眠りにつく少し前から部屋の明かりは少し落とし、眠るときは、寝室の明かりは10ルクス以下(月明かり程度)に設定。寝室は清潔にして、適度な温度と湿度を保つようにしましょう。ラベンダーやマージョラム、イランイランなどのアロマを利用したり、カモミールなどのハーブティーを飲むのもオススメです。
1であげた、眠りに大きく関係する体内の温度調節は、実は朝から始まっています。まずは、毎日決まった時間に起きること。
起きたらすぐに、カーテンを開けて日の光を浴びましょう。明るい光を浴びると、体内時計のスイッチが朝に切り替わり、睡眠物質のメラトニンが消えていきます。軽いストレッチや熱いシャワーも体を目覚めさせます。さらに、しっかりと朝ごはんを食べれば、脳の働きも活発になり、頭も体もシャキッとするはず。
朝のリズムを整えることで、生活全体や体内リズムも整い始め、その結果、夜には自然と眠りにつきやすくなるのです。
今までご紹介した内容を踏まえると、ぐっすり睡眠を得るための10か条は以下のとおり。どれも、さほど難しいことではありません。これを意識して実践すれば、今日からぐっすり睡眠間違いなし!
最後は、眠りに関するさまざまなギモンについて、スリープアドバイザーの井鍋さんに聞いてみました。これを参考に、さっそく今晩からよりクオリティの高い眠りをゲットしましょう。
お酒を飲むと、確かにすぐ眠くなる人も多いでしょう。でもある程度の量を超すと、逆に眠りを妨げる原因に。アルコールが醒めた時に、目が覚めやすくなるのです。また、習慣にしてしまうと、少量のお酒では効果がなくなってきます。
眠れない日が続いてつらいときは、病院で薬をもらうか、あるいは生活の見直しやアロマなどを利用して眠りにつくことをおすすめします。
睡眠は、貯金できません。日頃の寝不足を解消しようと、つい休日には長く寝てしまいがちですが、これが体内リズムを狂わせてしまう原因になります。日曜の夜に眠れず、月曜には寝不足で会社へ、なんてことにもなるので注意して。
特に、普段から不眠症ぎみの人は、いつもと同じ時間に起きるようにしましょう。
体の新陳代謝を促進し、美肌作りにも一役買ってくれる成長ホルモンが、最も多く分泌するのが夜の10時から2時の間。
この時間に寝ているのがベストですが、難しいようであれば、せめて12時には布団に入ることをおすすめします。
基本的に、交感神経が優位になるようなことをすると、眠れなくなります。たとえば、熱いお風呂や激しい運動、パソコンやテレビ、ハードな音楽などは、なるべくやめましょう。
反対に、ぬるめのお風呂、ストレッチなどの軽い運動、リラックスできる音楽や、間接照明などはおすすめです。
夕食は、寝る3時間前までに終わらせたいもの。そうでないと寝ている間にも胃腸が働き続けることになります。
おなかがすいて眠れないときは、温めた牛乳やビスケットなど、消化のいいものや体を温めるものを。最近では、牛がリラックスする夜に絞ったナイトミルクなども登場しています。これは、眠くなるメラトニンになる物質が通常より多く含まれているので、温めて飲むといいかもしれません。
ある程度の効果はあると思います。ただ、体が慣れてしまうと効果が出にくくなることもあり、長期間の服用はおすすめできません。
医療機関を受診して、症状にあった薬を処方してもらいましょう。
眠れないとき、ぜひ試してほしいのが、呼吸法。普段は無意識に呼吸していますが、ストレスのあるときなどは浅い呼吸になりがち。
腹式呼吸で3秒で吸って2秒ためる、そしてゆっくりと15秒で吐いてみましょう。このとき、頭の中にはいいことをイメージしてみて。全身がリラックスしてくるはずです。
最近ぐっすり眠れない・・・そんな人に
眠れないときは、たいてい「今日はこんなイヤなことがあった」とか、「あ~、このままじゃもう○時間しか眠れない」など、考えがマイナスに傾きがち。そんな時は、深くゆっくりとした腹式呼吸をするように意識して、「明日はこんないいことがあるに違いない」と自分を暗示にかけるようにしてみてください。
また、『睡眠五感』をケアすることも大切です。睡眠五感とは、視覚(目)、聴覚(耳)、嗅覚(鼻)、温熱感覚(皮膚)、触覚(皮膚)。月明かり程度の明るさの静かな寝室、皮膚呼吸を助けてくれる天然繊維の毛布やシーツ、体のカーブに合ったマット。そして、嗅覚に訴え、脳を休息させ、リラックスさせてくれるアロマ。特に、真正ラベンダー、マージョラム、イランイランは、眠りのクオリティ高めてくれるので、おすすめです。ぜひ試してみてください。
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