健康
10.42014
【医師監修】トラウマと心のケア PTSD PART5 女性のこころとからだ事典
■記事監修医師
武蔵野女子大学人間関係学部教授
臨床心理士、精神科医、医学博士
小西 聖子 先生
そんなAimeeさんが、同様の病気の人の力になればと、自らの体験をもとにPTSDに関するサイトを開設。PTSDについてはもちろん、アメリカでの治療法や薬、被害者の人権、犯罪の予防や対処法、自殺願望撃退法などについても詳しく解説しています。ここでは、自らの経験の一部を公開してくれました。
詳しくは、http://www.angelfire.com/in/PTSDinfo/ へ。
その後、突然失神したり、パニックの発作がひどくなり、一歩も外出できなくなってしまいました。そして、とうとう睡眠薬で自殺未遂を図り、病院に担ぎこまれたのです。
事件の約1ヶ月後に、カウンセラーを訪ねますが、カウンセラーのたらい回しにあったりして、薬はもらったもののほとんど効果はありませんでした。 <
私が本格的にPTSDの治療に乗り出したのは、事件から約2年後。アメリカでの永住権ビザを取得し、このままアメリカに住むには、どうしても病気を克服しなければならないと考えたからです。
カウンセリングはもちろん、あらゆる薬、EMDR(左右の眼球運動を行なうトラウマ治療の一つ)、トークセラピーなど、治療につながりそうなものは全部試しました。しかし改善がみられず、ついに自殺未遂。2週間ほど精神病院に入院し、カウンセリング、グループセラピー、アートセラピーなどを行い、たくさんの友だちができ、ずいぶん救われました
生きるエネルギーとは、知的・体的好奇心だと思うのです。あなたはやってみたいこと、もう全部やってしまいましたか? 私には、まだ体験してみたいことがたくさんあるのです。そう思うと死ぬのはもったいないですよね。死にたいときの対策は「人と話す」しかありません。もしそれ以外の死神撃退法があったら、教えてほしいな、と思います。
私が入院中、ある医師が以下のようなことを言ってくれました。 「神経症と糖尿病はまったく同じ病気だ。ただ、いかれちゃった場所が違うだけで、ずっと薬を飲んでいかないといけないし、仕事に支障が出ることもあるし、具合が悪い日もある。(中略)糖尿病患者に”なまけ者だ、食事内容が悪かったんだから病気になるんだ、なんで薬に頼るんだ”と怒っても仕方がないように、神経症患者に”なまけ者だ、心がなまっているから病気になるんだ、なんでささいなことで落ちこむんだ!”と怒っても仕方ないんだよ」
そして、この言葉が私の神経症に対する考え方をまったく変えてくれたのです。離婚後、インターネットで知り合った女性と住み始めました。何とか安定した仕事にもつき、安定していたときに、またレイプの被害にあってしまいました。でも離婚のおかげで自殺願望が減ってきた気がします。ただうつとパニックは相変わらずですが…。
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