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保護団体で生活している犬

実は我が家に来てから今月で丁度1年になる保護犬のワンコがいます。我が家のワンコは、元々ピースワンコジャパンという保護団体さんの元で、生活をしていました。愛護センターという殺処分をされるような施設から動物の保護団体さんはワンコ達を引き出します。保護団体さんによって、元々ペットショップで売られていた血統書付きの様な人懐っこいワンコ中心に引き出しを行ったり、ブリーダーの元に居た繁殖犬の様なワンちゃん達をメインに引き出しを行ったりと保護団体さんによって特徴があるようです。

我が家のワンコが生活していたピースワンコジャパンは、愛護センターでは最後まで残ってしまう野犬のレスキューをメインに行っています。野犬のイメージは、歯を思いっきり出しながら噛みつく勢いで吠えているイメージが強いのではないでしょうか。過去に見たTVで嚙みつくワンコのイメージが付いてしまっているのかもしれません。私も野犬と聞くと、怖くて、嚙まれるのかな?いつ吠えられてしまうのかな?触ると襲ってくるのかな?と、とてもビクビクしていました。過去に一度もワンコを飼ったことがないので余計に怖かったのを覚えています。


実際のワンちゃん達は、ビクビクしておりワンちゃん達の方が怖がっている印象でした。元野犬のワンちゃん達は、山の中で暮らしていたため人はもちろん車や自転車の様な乗り物や機械音を見たことも聞いたこともない為、体が引いてしまい後ろで小さくなっていました。人自体が怖いのではなく人が何なのか理解できない為、怖いのだと思います。ワンちゃん達は、人に対して防衛本能でワンワン吠えたり、嚙みつこうとする行為自体も知らないといった、とても純粋な子達といった印象です。


我が家のワンコと出逢った時も、彼はブルブルと震えていました。私は、いつかワンちゃん飼えたらいいな~位にしか思っていませんでした。実際に偶然ではありますが出逢ってみると、今は何も知らずに全てを怖がってブルブルとふるえる事しかできないけど、色々な事をたくさん教えてもらい理解しながら、彼らには沢山の愛情を貰い幸せになる権利があると思ってしまったんですよね。我が家へワンちゃんを迎え入れようと決断してからは、あっという間でした。


ピースワンコジャパンでは広島に広大なシェルターがあり、殺処分寸前だったワンちゃん達を人に馴れさせたり、お散歩など一般のご家庭へ譲渡に向けてトレーニングしています。しかしシェルターは豊かな自然の中にあり私たちが住んでいる場所とは環境が違う為、実際に家の近所のお散歩してみると、やはりワンコが慣れるまでにとても時間がかかりました。個体差はありますが我が家のワンコは、最初の頃お散歩は車やバイク、電車が怖く、トラックのバックする音を聞くとパニックで走り出してしまいます。


特にゴミ収集車を極端に怖がっていました。お散歩中の恐怖はいつまでたっても克服できないと、散歩へ行くことが嫌いになってしまう原因になってしまいます。家の中で吠えたり家具などをかみ散らかしたり夜泣きなどの問題行動は、ワンちゃんの普段の運動量が足りていない為、ストレスがたまるのが原因とされています。中型犬以上のワンちゃんは、ある程度の運動量が必要となってくるため、何としてでも恐怖心を克服して、楽しくお散歩ができるようになるのが最初のミッションでした。最初の数か月は、散歩中の恐怖心が芽生えると、力いっぱいリードを引っ張りながら走り遠くへ離れようとし、とても苦労しました。この状態では、車や自転車にいつぶつかってもおかしくない状態なので格闘の毎日でした。
毎回少しずつならしていき1年たった今では、ビクビクしながらではありますが、ゴミ収集車の横を歩けるようにまでなりました。

他には、毎回お散歩中に色々なサイズのワンちゃん達にお会いするのですが、小型犬や大型犬のワンちゃん達を今まで見たことないので怖がってました。何回か会っているうちに、色んなワンちゃん達になれるかな?と、思っていたのですが、そう上手くはいきませんでした。ワンコ自身が乗り越るべき問題かな?と思い、近所のドックランへ連れてったのですが、初めましてのワンコに興味津々の他のワンちゃん達に囲まれる為、我が家のワンコはパニックになり発狂してました。これはマズイと思い、調べていくうちにドックラン初めてのワンちゃん向けのドックランがある事を知り、早速行ってみることに。そこでは優しいスタッフさんに色々教えて頂きながら2~3回通っただけで、他のワンちゃん達と仲良く走り回ることが出来ました。


ドックランで色々なワンちゃん達と遊べるようになってからは、普段のお散歩中でも他のワンちゃん達とだんだんと仲良くできるようになりました。元々野犬で保護された保護犬を飼われている方が意外と多いことにびっくりしました。ワンちゃんの個体差や育て方によっても違いが出てきますが基本的には穏やかで優しく、いくつになってもビビりの性格のようです。

保護団体さんで生活しているワンちゃん達は、いろいろな事情があったのだと思います。ビクビクして怖がり、ワンちゃんのお顔もこわばっていて、表情があまりないワンちゃんが多いかもしれません。そういったワンちゃんでも、愛情たっぷりに育てていく事で、みるみる変わっていきます。ワンちゃん自身が安心できる場所だと分かると、ヘソ天で甘えてみたり、お散歩行きたいな~お腹すいたな~遊んでほしいな~と控えめに、アピールしてくれるようになってきます。ワンちゃんの表情自体もイキイキとしてくるため、日々成長している姿を見ていると愛おしくてたまりません。

お住まいのご近所で、保護犬の譲渡会を開催していたりするかもしれません。そういった時のワンちゃん達はとても警戒心が強く怖がりすることが多いので、同じ目線でゆっくりとした動きで接することで、落ち着いてコミュニケーションをとることが出来るためおススメです。
遠い存在だと思っていた保護犬達を、少しでも身近に感じて頂けたら嬉しいです。

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