健康

【医師監修】摂食障害2 女性のこころとからだ事典

■記事監修医師
・女性のこころとからだ事典 こころ編 記事監修
臨床心理士
東京カウンセリングセンタ ー所長。カウンセリング歴20数年
菅野 泰蔵 先生
 
精神科医
医療法人菅野愛生会副理事長、 緑ヶ丘病院医局長
菅野 庸 先生

 

摂食障害

●摂食障害の治療法

摂食障害は、原因や症状が複雑で多様化しています。また、本人が病気であることを認めないことも多いので、治療には時間もかかり、周囲の協力が大切となります。
通常は通院、あるいは身体的に弱っていたり、自傷行為がある場合は入院し、以下のような治療を組みあわせて行います。

【精神療法】
精神分析療法、内観療法、認知行動療法、家族療法など。家族療法では、家族の病気に対する理解を深め、協力してもらいます。摂食障害は家族のあり方に原因があることが多いので、家族の協力が大切となります。具体的には、家族は以下のことに注意してください。

食事量や体重に関して何も言わない
食事や体重コントロールは、自分の意志だけではできないと伝える
何を食べたかチェックしない。するなら精神科の医師のもとで行う
本人への過干渉、過保護をやめる
本人の暴言暴力には絶対譲歩しない
精神科の治療を受けさせ、処方された薬をきちんと服用させる
治療は、本人と家族が話し合って行う

【薬物療法】
一般に抗うつ剤、抗精神病薬、抗不安薬が投与されます。最近、食事摂取をコントロールする脳内物質に作用するSSRIという薬が開発され話題となりましたが、効果はかなり個人差があります。

【身体的治療】
栄養補給などにより治療を行います。

text/Mami Kadota
illustration/Tomoe Sasaki

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